いよいよ手術の当日。
6時までしか水を飲めないというプレッシャーからか6時前に目が覚め、とりあえず水を飲む。
昨夜飲んだ下剤は特に効果を発揮しておらず手術用のパジャマに着替えて二度寝。
点滴の人が来て起きる。
点滴でパニック
どこに点滴を打つのかなと思って見ていたら、手と肘の間。なんていうんだろ?前腕。
針関係がとにかく苦手なので位置だけ確認しふとんで顔を隠し刺された。
それがめちゃくちゃ痛くて、思わず見たらデカイ注射器的なもので大量に血を抜かれてた!
その瞬間、とたんに気持ち悪さがやってきて息が上がる。
迷走神経反射だ!
気持ち悪い・怖い・痛い・めまいがする!でもベッドの上なので倒れない。
怖くて半泣きになりつつ終わるのを待った。
わりと良かったメンタルと体調が完全に消失。
点滴の後
点滴の後はまた少し時間があったのでトイレへ。
下剤を飲まされたということは、便が出てないと手術に影響するのでは?と思って看護師さんに聞いてみたけど
下剤効かないとかあるんですね〜、出なくても大丈夫ですよ。と言っていた。
てっきりお腹の中空っぽ状態じゃないと手術できないのかと思ったがそんなことないようだ。
まぁ卵巣だしなぁ・・
とか考えてあまり気にしないことにしたら急にお腹が痛くなってきた。
結局、手術のお迎えがくるまでトイレにこもっていた。出切った感はないが、手術のときはオムツなので大丈夫と言われた。
それって大丈夫なんか?手術中は全身麻酔だから漏らすとかないのか?とか思いつつ手術に向けて準備した。
いざ手術室へ
手術に持っていけるものは何もないが、付き添いに預けておけば手術後に渡してもらえると説明を受けた。手術後は一泊リカバリー室なので自分の病室にいけるのは次の日の朝。
部屋の貴重品入れの鍵とモバイルバッテリーに繋いだままのスマホを持って看護師さんと一緒に病室を出た。
看護師さんがメンタル消失してる私を励まそうと褒めたりしてくれるがなんだかちょっと上の空だ。
もしかしたらもう緊張をほぐすような薬が入れられてるのかもしれない。
待合で付き添いとして来てくれた両親と義母に会ったが、持ち物を預けただけであんまり話はしなかった。
看護師さんに付いて歩いて行く。
いつもは入れなさそうな扉からエレベーターに乗って手術室へ。
この病院だけなのかほとんどの病院がそうなのかはわからないが手術室が集まっているフロアがあり、そこに案内された。
手術中のランプがついている部屋や、いろんな器具が並んで忙しそうなスタッフがいる廊下を進み
テンションが少し上がり、自分の手術室へ。
そこには執刀医や麻酔担当と思われる人、看護師さんなど6・7人くらいいた気がする。
手術台に上がってと言われ、そこでもドラマみたいや〜とテンション上がり気味の私。
執刀医は「まぁ実際は泥臭いことやってますけどね」と言っていた。
そこからテキパキと準備をすすめられた。
いつもと違う感じ
自我を保っていたが、なんだかいつもと違う感じがした。
集中できないというか、上の空でいつもの私が発声しようとしている感じ。
事前に迷走神経反射持ちと伝えていたので不安を和らげる何かをするとか言っていたがそれの影響なのかな?
執刀医が「腹腔鏡手術が無理なら開腹するから」と念押しで伝えてきたが
「なるべく傷つかない方向で」と答えた。
手術が始まる
手術台の上で横になり、背中に麻酔をいれるのでエビみたいに丸くなってと言われた。
背骨をさすられ、位置を決めて「刺します」と告げられた。
顔の前で看護師さんが手を握って安心させてくれる。
看護師ってほんと天使だよなぁ。
針がちくっと刺さったあと、ぐにゅぐにゅと何かが明らかに注入されている感覚があった。
ややパニックになった。
後日談だが、姉はこの硬膜外麻酔を受けたとき太っていたため背骨が分からないということで3回失敗されたらしい。怖。
背中になにか貼られたが、仰向けになってといわれて仰向けになったときは特に違和感はなかった。
その後、酸素マスクみたいなのを装着された。
衛生面、大丈夫?
私、髪の毛とかボサボサで何にも被ってないし、手術室に入る時に手を洗ったり消毒したり何も衛生面で綺麗にしてないのに
手術台にこんなに気軽に載って普通の検査するみたいに手術はじまって大丈夫かな?とか考えてた。
手術中に消毒液ぶっかけられるのだろうか?
ブラックジャックとか読んでると手術室は無菌室状態みたいなイメージだったのにな?
全身麻酔は何秒まで耐えられるか
全身麻酔体験者がまわりに意外にいたので、どんな感じか聞きまくっていた。
麻酔入れられた瞬間に落ちてた
2秒
起きた時、手術終わったのに今からですかと聞いたくらい
私のイメージ
- 麻酔入れますよと言われる
- 一緒に数えましょう
- 「1〜2〜3〜・・・」
- ガクッ
- ZZZZ
私はお酒も結構飲むし、麻酔がかかりにくいのでは??
もしかしたら10秒くらいいけるのでは???
と思って若干ワクワクしていた。
実際の様子
酸素マスクを装着された後、左側に立っていた麻酔担当と思われる人が
「いまから眠くなるお薬入れますね〜」と言った。
わたしはその人を見て「は〜い」と言った。
その後天井方向を見た。
「わ〜ほんとなんか・・・」
ZZZZZZZZZ
手術が終わっていた
次に記憶があるのはリカバリー室だ。
リカバリー室は、ナースステーションの奥あたりにカーテンで仕切られている場所だった。
自分のベッドの上で、足は血栓予防のポンプがつけられプシュープシューと一定のリズムで動いている。
右手はよく分からないがいろんな管がついている。
左は点滴が付いている。
とにかく一ミリも動けない。
目を開けると右側に看護師さんがいて、左側に付き添いの母と義母が見えた。
「痛い!!!!」
なんかめちゃくちゃ痛い。お腹あたりが。
「気持ち悪い!!!」
吐きそうだ。目眩がする。
声をかけられたが、「痛い」と「気持ち悪い」とパニック状態で何を言われたか覚えていない。
そしてまた寝た。
何時かも分からず、全く動けない状態でたまに目が覚める。
看護師さんが様子を見に来てくれて起きる。
そして寝る。
天井のライトがつきっぱなしで真っ暗で寝たい派の私には眩しかったけど「電気を消して」という言葉すらだるくて言えない。
時間感覚がないままいた。
不思議と喉が痛いとか渇くとかはなかった。
担当医が来て
「腹腔鏡手術で済んだから。いまのところ悪いものではなさそうだよ」と教えてくれた。
長いようで短い、ワープしたような気持ちになった2023年のバレンタインだった。
手術中の歯列矯正(インビザライン)のことだが
手術前に口腔外科に強制的に行かされていた。
挿管するので虫歯があると細菌が入るし、ぐらぐらしている歯があると挿管を抜く時に抜けたりするらしいのでマウスピースを作る場合もあり、必ず口腔外科で診てもらうようだ。
私は5月からインビザラインをしているので日常ほぼマウスピースをしている。
歯は矯正の影響でほぼグラグラだ。
口腔外科で手術前日に再確認してもらったところ、インビザラインをつけっぱなしで手術したら大丈夫だろうとのことだったので、手術中〜次の日の昼ごはんまでインビザラインをしていた。
はじめて24時間装着できた。
取れたり欠けたりトラブルも起こらず良かった。
次回は入院3日目。
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卵巣腫瘍の発見
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